趣味が昴じてわらしべ聴者 CDの音割れ・歪みの分析比較
 音楽を毎日いい音で聴きたい! パソコンで聴いたり、ステレオで聴いたり、ヘッドホンプレイヤーで聴いたりと様々。ところが悪い音質のCDに出くわすときが多々ある。あれっ機器が故障したのかな? それとも耳が悪くなったのかな? と人は勝手な決め付けをする。例えば2時間ほどパチンコでもすれば、騒音で耳が軽い突発性の難聴を起こし、その後自宅で音楽を聴くと、確かに音がこもって聞こえる。いやパチンコはしないのにこの音楽は確かに音が割れている! ひょっとしてこの夏の暑さでアンプもバテテいるのか?・・・バテへんよっ! と何かと責任を押し付ける物を探して回る! まさか?・・・そう、そのまさかである。CD盤が悪いのである!一流メーカーが作っているものには間違いがない?の神話は現在にない! うっそやろ!税込3,240円で買ったCDなのに。そう、その3,240円はどぶに捨てたんだよ君ぃ!ほんで240円は税金だよぜーきん、君ぃ! 諦めて河原に行き、そのCD盤は3,240円分フリスビーでもして楽しみなさい。又は糸に吊るしてカラス除けにでも使いなさい。何の効力もないが・・・・

 一昔前レコードの時代では虫眼鏡で盤の溝をのぞいてもただ数本の筋が見えるだけだった。しかし昨今のデジタル時代では、その進化のおかげで、誰でも簡単に信号の波形を見ることができるようになった。この波形も一寸した見方では、音が良さそう、悪そう、五月蝿そうなどが、なんとなく見ることができる。このページでは誰もが知っていそうな曲で、波形を見ながらどんな音が鳴っているのかを比べて書いてみた。いい音と悪い音の違いは耳だけではなく、目でも感じ取れるはず・・・。一時の洗脳だけで、人の五感とはそんな軟なものではない!
 MAIN PAGE  NEW ITEM  DOWN PAGE  BACK PAGE  NEXT PAGE
 
川の流れのように / 美空ひばり
 美空ひばりの / 川の流れのように。 このCDの波形を採ってみた。青は左信号、赤は右信号を表す。この曲の特徴では音量ゲインが95dBと丁度いい感じで、波形の針先模様がそれぞれ上下に100%以内で収まっている。つまり、過剰にオーバーロードした音声を出力しないので、音割れ感、歪み感が全くない。そのため背景が静かに感じる→奥行き感が出る。バイオリン・ギター・ドラム等の演奏も歪み感なくクリアに聞こえ、全体像の位置関係が立体的に感じ取れる。勿論本命のボーカルはセンターに位置し、浮き出るように目の前で歌ってくれる。録音の良いCDで、美空ひばりのような歌唱力で、目の前で歌われると感動させてもらえる。このようなCDは、最初から終わりまで一面に連続して飛び出している針先のような波形は、細かな信号まで余すことなく無理なく出力してくれている。
一青窈 / ハナミズキ
 これを見て、上の「川の流れのように」の波形と比較すると、明らかに色がべったり濃く一目で過剰出力と解かる。PLAYボタンを押すと、ピアノから始まりバイオリンが入る。ボーカルが歌い出しまずまず抵抗なく聴ける。1分辺りからの「♪薄紅色の〜・・・♪」辺りから騒がしく感じる。1分30秒辺りからバックグラウンドがガサガサと音が混ざりだし、2分5秒辺りのサビに入る「♪僕の我慢が〜・・・・・♪」バックコーラスと共に、音が苦しく混ざり合い・・・やかましいてもう聴いていられん!になる!本来ならここで感激して、よし!一青窈の次のCDも買うぞ!になるが、こんな調子じゃ2曲目の「翡翠」すら、もうエエわ!になる。せっかく一生懸命作られた歌を、こんなCD一枚のせいで台無しにしていいの?と問い質したくなる。利になるか、不利益になるか考えれば判ることで、このアルバム全ての歌がパァ!非常に勿体無い!

 これに留まらず、最近の邦楽ものは殆んど似たようなもので、このCDはまだましな方かも。巷で「音が悪い・割れている・歪んでいる」の原因はここにあるのに、スピーカーがおかしいとかアンプが悪いとかプレイヤーの買い替えとか錯覚を起こしてしまうのもよくわかる。
 さて、このハナミズキの元のゲインが100dBもあったので、95dBに落としてみたのがこの上の波形。若干騒がしさが抑えられたものの、本来ならこの状態で針先が無数に飛び出ていなければいけないのだが、すでに消えてしまっている。つまり消えてしまった音は出ない。 そしてその針先にはバイオリンやリズムとなる打楽器やピアノなど色々と含まれ、それら全てが寸詰まりの音として表現される。その状態でサビの部分にはいると、ボーカルとバックコーラスが混ざり、輪郭が出ない。その上寸詰まりの音が混ざると、流石に音が汚い。これが再起不能の見本であり、このようなCDを経験してしまうと暫くは購入を控えてしまい、こんな詐欺商品は要らない!となる。 もしも、いい録音で好きな歌手のCDであれば、購入して手元に置いておきたいというのも一ユーザーの本音でもある。 また音楽ってこんなもんなんだと感じている人は沢山いる筈だし、改めて堂々と不良品として販売メーカーに送り返すべきで、全国から一斉に届けば、これではいけないときっと目を覚ますだろう!いややっぱり覚まさんやろな!
未来予想図 / ドリームカムトゥルー
 この曲は、一見して飛び出した針先が全体に多い!しかし音質は少々前面に押しが強く過剰気味だったが、若干ゲインを落とすと、騒がしさが消え静かになった。ハナミズキの場合は針先がバッサリ消えてしまっている部分があったが、この未来予想図では針先が殆ど生きていたため、細かな音に寸詰まり感が出なかった。ただ、針が突き出し気味で微妙に音の粗さは感じるが、サビ部分の「♪きっと私ぃ〜〜〜」のボーカルの伸びもスムーズでなかなか気持ち良い部分も存在する。
別れの予感 / テレサテン
 アジアの歌姫と呼ばれたテレサテン。このCDでは殆ど不満なく、バックグラウンドの響き、ボーカルがセンターに定まり、優しさ、息遣いなどよく聞き取れる。2分10秒辺りから2番目が始まり、ボーカルと共にバイオリンがやや左後方からデュエット演奏に入るが、混ざらずに綺麗に分かれて聞き取れる。この波形でも見られるように、上下100%を越えないレベルで、針の多さもあり、音の情報量が豊富に在りそうにも見えている。このような波形はやっぱりいい音がなっている。
クインシージョーンズ / Moody's Mood for Love / Brian McKnight; James Moody; Rachelle Ferrell; Take 6
 クインシージョーンズのアルバム内の曲だが、流石に聴いていて気持ちがいい。奥行きの拡がりと空気感、サックスの音色響き、綺麗に分離されたボーカルとコーラスの上手さ!それ以上に大事な録音の素晴らしさ!・・・ きっとこれが世界で評価されている要因であるだろう!・・ 邦楽も洋楽に負けんようないい曲は沢山存在するはずなのに、一部の「横着」がそれを妨げている!非常に残念である!
 MAIN PAGE  NEW ITEM  UP PAGE  BACK PAGE  NEXT PAGE
 
 Copyright (C) 2012 Warashibe Choja  All Right Reserved